2017/03/25

桜守・佐野藤右衛門邸の桜畑|京都知られざる穴場の絶景

今回ご紹介するのは、1832年(天保3年)創業の植藤造園の第16代当主・佐野藤右衛門(さのとうえもん)桜畑です。ご好意での私邸の敷地の開放ため、隠れた桜の名所です。

佐野藤右衛門さんは、京都迎賓館の作庭やパリにあるユネスコ本部の日本庭園の施工など国内外で活躍されている庭師です。15代が植えた円山公園祇園しだれ桜も管理されています。

桜守が自宅の桜畑を一般公開

佐野藤右衛門さんは、14代が始めた名桜の保存活動を継承され、全国各地を飛び回り、名桜や老桜が無事に花をつける世話をする桜守(さくらもり)として知られています。

そんな佐野藤右衛門邸の桜畑は、まるで桜の花の博物館です。園内には、約170種の桜があり、佐野藤右衛門さんが作出した品種もあります。

今回は早咲きの桜を紹介します。上の写真は、河津桜(かわづざくら)です。伊豆半島の河津町に原木があります。紫紅色の大きな花は存在感があります。

上の写真は、寒桜(かんざくら)です。寒緋桜(かんひざくら)と山桜の雑種と推定されています。花はやや小さめの一重で、縁にいくほど濃い淡紅色です。

上の写真は、台湾寒緋桜(たいわんかんひざくら)です。台湾に自生している桜で、寒い頃から濃紅色の花を咲かせます。花は下向きに咲き、花弁は散らずに、がくのついた花ごと落下します。


上の写真は、十六夜桜(いざよいざくら)です。旧歴の1月16日頃に開花するので、この名があるとのことです。

上の写真は、彬姫(あきひめ)です。三笠宮家の彬子(あきこ)女王殿下が佐野藤右衛門邸に来られたときに初めて花が咲いたことから命名されました。

突然変異で生まれた十六夜桜の一種です。京都府立植物園北山門近くの桜品種見本園にも植樹されています。

桜の開花情報は、植藤造園のウェブサイトで確認してください。個人の敷地ですので、マナーを守って参観してください。駐車場やトイレはありません。純粋に桜を楽しみに来てください。



🌸アクセス
京都市右京区山越中町13番地
バス:京都市営バス「山越」バス停 西へ徒歩2分

🌸ホームページURL
植藤造園オフィシャルサイト
https://www.uetoh.co.jp/

🌸公衆トイレ
なし(近くの公園内にあり)

🌸周辺の見所
広沢池、遍照寺、平安郷